芝生(レンダリングオプション)

注記: ARCHICAD 23 レギュラー版のみ

これらの設定は、CineRenderエンジンの[レンダリングの設定]の詳細ビューで使用できます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//PROptionGrass.png 

これらのコントロールにより、芝生表面チャンネルを使用する場合に、シーンの芝生表面のレンダリングパラメータを定義します。芝生(CineRender材質チャンネル)」を参照してください。

サンプル

芝生をレンダリングすると、芝生上のさまざまな場所で光の影と色が計算されてから補間が実行されます。

[ピクセル]:補間は実行されません。各ピクセルが個別に計算されます。この方式では結果の品質は向上しますが、レンダリング時間が最大になります。

[ピクセル]オプションは、次のような場合に選択します。

-色チャンネルのテクスチャを個々のヘアに投影する場合

-[反射]チャンネルを変更したにもかかわらず、鏡面光がぼやけすぎる場合

-一般的に、芝生の辺をほとんど使用しない場合、レンダリング品質が向上します。

[頂点]:分節の始点と終点をサンプリングして補間します。この設定は、品質とレンダリング時間のバランスが優れているため、多くの場合、高品質のレンダリング結果が得られます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//VertexPixel.png 

左側:頂点、右側:ピクセル。個々の芝生の影が考慮されています(右側)。
個々の芝生の影が無視されています(左側)。

キャッシュ

これらのオプションは、物理レンダリングを使用する場合に表示されます。レンダリング時間を短縮できますが、それに応じて品質が低下します。通常、これらのオプションは有効にします。レンダリング結果が必要な基準を満たしているかどうかを確認し、高速レンダリングを活用してください。

キャッシュオプションは芝生の照明材質プロパティ(拡散、スペキュラ、間接照明(GI))を一時的にRAMに保存します(主に芝生頂点)。これらの1回の計算値がレンダリング時に複数回使用されるため、処理時間が短縮されます。ただし、簡易計算のためレンダリング品質にマイナスの効果を及ぼす場合があります。これらのマイナス効果は軽微であり、ほとんど目立ちません。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//Rats.png 

左側:[プライマリレイをキャッシュ]が無効、右側:[プライマリレイをキャッシュ]が有効

右側のねずみの毛の方が粗く表示されています。芝生はわずか3つの辺で構成されており、それぞれの芝生の材質に適切な色範囲が割り当てられています。芝生の色が適切に融合していることを確認できます。ここでは、4つの芝生の各頂点で色が計算されて補間されます。この「ぼけた反射/屈折」を色だけでなく、スペキュラなどの他の芝生プロパティにも適用するのが、キャッシュオプションの機能です。

以下の画像は、各キャッシュオプションを組み合わせて使用した場合の効果を示します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//Grasseffect.png 

左上の芝生の色範囲は、キャッシュを使用せずに最高品質の結果を生成していますが、最大のレンダリング時間が必要です。その他の例は品質では劣りますが、レンダリング時間は短くなります。これらの例では、3つの芝生辺しか使用していないため品質の低下が強調されています。通常は多くの辺を使用するため、品質の低下はそれほど大きくなりません。

プライマリレイをキャッシュ

カメラの画角から見た光線の効果がキャッシュされます。これにはシェーディング/シャドウ効果および芝生の鏡面反射が含まれます(上記の画像を参照)。

セカンダリレイをキャッシュ

セカンダリレイを使用して反射、屈折、ぼけた反射/屈折効果、およびGIを計算します。このオプションを有効にすると、これらの要素がキャッシュされます。セカンダリレイはマットおよびGIレイの上位集合です。つまり、このオプションを有効にした場合、以下の2つのオプションを無効にできます。セカンダリレイは、プライマリレイのキャッシュされた鏡面反射を読み込むことや使用することはできません。これは透過および反射の後になります。

ぼけのレイをキャッシュ

ぼけのレイは、ぼけた反射/屈折を計算する場合に必要です。このオプションを有効にすると、これらがキャッシュされます。

GIレイをキャッシュ

このオプションはGIサンプラーの効果をキャッシュします。これはグローバルイルミネーションと組み合わせて使用する場合にのみ効果を発揮します。キャッシュされたGIレイの可視効果は非常に小さいため、実際にはこのオプションを有効のままにして使用できます。QMCと組み合わせて使用すると、レンダリング時間が大幅に短縮されます。

GIサンプリング

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//GISamplingPic2.png 

上の列は光源を使用して照らしており、下の列はポリゴン光を使用して照らしています。

GIをレンダリングする場所またはキャッシュする芝生の場所を定義できます。

[ピクセル]:GIを使用して芝生全体をレンダリングします。レンダリング時間が最も長くなりますが、品質は最高精度になります。

[頂点]:GIを使用して芝生の頂点のみをレンダリングします。結果はピクセルモードと非常に似ていますが、芝生法線が常にカメラの方向を向くため、通常はレンダリング結果が明るくなります。

GI品質

この値はサンプルパラメータの乗数になります。これはQMCと組み合わせて使用するためのオプションです。芝生と一緒に使用すると、より多くのサンプルが必要になります。前述のキャッシュオプションを使用する場合、この設定が考慮されます。ただし、[GIレイをキャッシュ]オプションを有効にした場合、この設定は無効になります。