接続範囲(躯体を延長して接続を有効化)

梁および柱の場合:このオプションにより、1D部材の躯体の長さが軸に沿って仮想的に延長されます。

躯体を仮想的に延長する目的は、梁または柱がその他の要素との躯体接続を実現できるようにすることです。結果として、調整ルール(躯体接続が必要)を適用することができます。

これは、いずれかの終端に意図的な躯体の隙間が含まれる特定の既製要素を使用する場合に便利です(例:断熱材や詳細図用のスペースを作成する場合など)。接続範囲により、躯体が仮想的に延長されてこれらの隙間が埋まります。

重要な注記:

このオプションにより、要素の躯体のみの長さが仮想的に延長されますが、物理モデル要素にはまったく影響はなく、1D部材は延長されません。

現在、この要素に調整ルールが適用されている場合、つまり、このダイアログで[ストレッチと縮小]または[オフセット]ボックスがオンの場合にのみ、要素に接続範囲を追加することができます。これらのアジャスタボックスがいずれもオフの場合、このオプションは使用できません。

延長する長さ([接続範囲])を入力し、仮想的に延長する要素の終端を指定します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/081_structuralanalyticalmodeltools/SAMVirtualCore.png   https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/081_structuralanalyticalmodeltools/ToleranceTope.png

梁の場合:[開始]、[終了]、または[両方]を選択します。

柱の場合:[上部]、[下部]、または[両方]を選択します。

[両方]オプションを選択すると、延長する長さが要素の両端に加算されます。

終端を確認するには、[ローカル座標系を表示]をオンにします。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/081_structuralanalyticalmodeltools/LCS_On.png 

この例では、梁の躯体が隣接する柱の躯体と交差していないため、ストレッチ調整ルールは適用されません。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/081_structuralanalyticalmodeltools/VirtualCore1.png 

躯体接続なし:調整ルールは適用されません

以下では、同じ梁の接続範囲が50mmで有効になっています。したがって、梁の躯体は仮想的に50mmストレッチされ、隣接する柱の躯体と交差することになります。これでストレッチ調整ルールが適用されます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/081_structuralanalyticalmodeltools/VirtualCore2.png 

梁の躯体の接続範囲を拡大:「ストレッチ」調整ルールが適用されます

接続範囲が適用される場合、ストレッチだけでなく、全てのタイプの調整ルールを適用できます。例として、オフセットについて説明します。

以下の例の場合:

1.梁には柱との躯体接続がないため、オフセット調整ルールを適用できません。

2.次に、接続範囲は梁に対して設定されており、梁とスラブの躯体接続は有効です。

3.この場合、オフセット調整ルールを適用できます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/081_structuralanalyticalmodeltools/VirtualCore5.png 

梁の躯体の接続範囲を拡大:「オフセット」調整ルールが適用されます