全般オプション(CineRender)

注記: ARCHICAD 23 レギュラー版のみ

これらの設定は、CineRenderエンジンの[レンダリングの設定]の詳細ビューで使用できます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//GeneralOptions00163.png 

このリストのオプションは全体的なレンダリングに影響を与えます。ここでチェックしていないオプションは、他の場所で設定した場合でも、設定レンダリングモデル全体に対して無効になります。レンダリング時間を最小限に短縮するには、オフにできるオプションを検討する必要があります。例えば、1回のクリックで全てのぼかしをオフにすることができます。

透過

透過またはアルファ表面チャンネルを計算に含めるかどうかを定義します。

屈折

透過表面のレンダリング時に、屈折率の値を含めるかどうかを定義します。ガラスや水などの表面は、屈折率を使用してレンダリングしないとリアルな外観が得られません。ただし、それに応じてレンダリング時間は増加します。シーンに光を屈折させる材質が含まれていない場合は、レンダリング時間は増加しません。

ヒント:他の透過オブジェクトの背後に配置した透過オブジェクトは黒色でレンダリングされます。このような場合、[光の計算回数](下記を参照)を増やしてください。

反射

反射を計算するかどうかを指定します。このオプションを無効にすると、オブジェクトはベースカラーのみでレンダリングされます。また、このオプションは、[鏡面反射を床と空に限定]オプション(下記を参照)と一緒に使用することもできます。

以下に、これらの効果を表した画像を示します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//AllEffectsOn.png 

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//TransparencyOff.png 

透過、屈折、鏡面反射:全てオン

透過:オフ

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//RefractionOff.png 

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//AllEffectsOff.png 

屈折:オフ

透過、屈折、鏡面反射:全てオフ

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//ReflectionOff.png 

 

鏡面反射:オフ

 

鏡面反射を床と空に限定

このオプションを有効にすると、レイトレーサは反射面に対する床と空の反射のみを計算します(他のオブジェクトに対する反射は計算しません)。この方法では集中的な計算処理ができないため、スピード重視の状況で使用することをお勧めします。

ぼけた反射/屈折

このオプションを使用して、[反射]および[透過]材質チャンネルのぼかし効果の有効/無効を切り替えます。

テクスチャ

このオプションを使用すると、レンダリング時のテクスチャの有効/無効を切り替えることができます。この影響を受けないのは、ビットマップとシェーダのみです。例えば、テストレンダリングの実行時やセルレンダラーの使用時にテクスチャを無効にすることができます。

[テクスチャ]を有効にすると、ビットマップテクスチャがレンダリングされます。

[テクスチャ]を無効にすると、ビットマップは黒色に置き換えられます。

ボリュームライト

このオプションを使用すると、シーン全体の全ての可視照明を無効にできます。各光源(ランプ、ライト、太陽光)の可視照明を個別に無効にする必要はありません。

サブポリゴンの変位

このオプションを使用すると、シーン全体の全てのサブポリゴンの変位(SPD)を無効にできます。各SPD表面で個別に無効にする必要はありません。テストレンダリングのために、このオプションのオン/オフをすばやく切り替えることができます。

材質設定の「サブポリゴン変位」を参照してください。

ノイズの固定[ノイズノコテイ]

CineRenderで使用する効果は(低い値を使用すると)不鮮明な結果を生成します。多くの場合、これは「ノイズ」と呼ばれます。以下に例を示します。

SSS:内部鏡面反射

被写界深度

物理レンダリングの全般的なサンプリング

GIおよびアンビエントオクルージョン

[同一のノイズ分布]を有効にすると、レンダリングする画像ごとにノイズの分散が不規則になります。これは、連続して画像をレンダリングしたときに、ノイズの分散が全て不規則になることを意味します。これは実際のフィルムの動作やデジタルカメラの画像センササンプリングを反映したものであり、一定量の「ノイズ」も含まれます。

スチール写真をまったく同じようにレンダリングする場合は、このオプションを有効にします。ただし、他の効果が不規則性を生成する可能性があります。例えば、GIレンダリングで同一のノイズ分布を使用しても、結果が少し異なる場合があります。

SSS:内部鏡面反射

内部鏡面反射(SSS)は、光がわずかに透過性のある材質に浸透し、仮想的に光を運搬、散乱させて、部分的または全体的に光を吸収して色を付ける効果です。「わずかに透過性のある」とは、わずかでも光が通過できる全ての材質を意味します。このような材質の例として、磁器、大理石、皮膚、牛乳、各種プラスチックなどが挙げられます。

SSSとGIを組み合わせることもできます。すなわち、GIがSSSオブジェクトに投影する光が計算に含められます。一方、SSSで生成された光は、QMC GIモードの場合のみ、他のオブジェクトによって認識されます。

制限事項:オブジェクト表面の法線を確認してください。場合によっては、法線の方向が間違っている場合(例えば、球体上で全てが内側に向いている場合)、SSSが正しく機能しない可能性があります。

しきい値

この値は、レンダリング時間の最適化に役立ちます。特に多数の反射面や透過面を含むような複雑なシーンでは、処理された光線の90%が一般的な画像の明るさと色の10%にも達しません。例えば、しきい値を15%に設定すると、明るさがこの値を下回ると即座に光線はカメラからシーンへの移動を停止します。

一般的に反射/透過では、値を大きくすると非常に小さい反射/透過が考慮される度合いが大きくなり、それに応じてレンダリング時間が増加します。

光の計算回数

[光の計算回数]は、レンダラーが通過可能な透過オブジェクト(またはアルファチャンネルを使用する不可視領域)の数を定義します。[光の計算回数]に低い値を設定すると、通過できるオブジェクトの数が少なくなります。通過できない領域は黒色でレンダリングされます。

[光の計算回数]に高い値を設定すると、レンダリングで光線がシーンの深くにまで入り込みます。

[光の計算回数]を1に設定した場合、光線がシーン内で何かに当たると、ピクセルの計算が終了します。したがって、透過とアルファは表示されません。

2に設定した場合、光線が表面に当たった後で、透過用に2つめの光線が計算されます。

鏡面反射の計算回数

[鏡面反射の計算回数]に高い値を設定すると、光線がシーンの深くにまで入り込み、結果がレンダリングされます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//RayDepth.png 

結果に反射オブジェクトが含まれる場合:[鏡面反射の計算回数]に2、4、8の値を使用してレンダリング

光線はシーンに送られると、反射面で反射します。特定の配置(2つの鏡を互いに向かい合わせた場合など)では、光線は永久に反射して、2つの鏡の間から抜け出せなくなり、レイトレーサが画像のレンダリングを完了しない場合があります。これを回避するために、光線の最大反射回数を設定できます。

また、[鏡面反射の計算回数]を使用して、画像のレンダリング時間に制限を設けることもできます。多くの場合、第1世代の反射のみが重要になります。これ以降の光線は画像の品質にはほとんど影響しませんが、レンダリング時間が大幅に増加します。

[鏡面反射の計算回数]を1に設定した場合、光線がシーン内で何かに当たると、ピクセルの計算が終了します。したがって、反射は表示されません。

2に設定した場合、光線が表面に当たった後で、反射用に2つめの光線が計算されます。

全体の輝度

この設定を使用すると、シーン内の全ての光源の全体の輝度を同時に設定できます。100%に設定すると、各光源で設定された輝度がそのまま使用されます。50%に設定すると、各光源の輝度が半分に低下し、200%に設定すると、各光源の輝度が2倍になります。

環境のアルファチャンネルマスクを作成

このオプションを有効にすると、レンダリング時に乗算済みのアルファチャンネルが計算されます。

アルファチャンネルはカラー画像と同じ解像度のグレースケール画像です。アルファチャンネルのピクセルは黒または白です。アルファチャンネルの白色のピクセルは、画像のその場所にオブジェクトが存在することを示し、黒色のピクセルはオブジェクトが存在しないことを示します。

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