IFCエクスポートの形状変換

[ファイル]→[相互運用性]→[IFC]→[IFC変換設定]

エクスポート用変換設定を選択し、形状変換プリセットを開きます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//GeomConversionExportEntire00146.png 

これらの設定では、IFCにエクスポートするARCHICAD要素の形状の変換方法を定義します。

変換設定はカテゴリに分類されています。

ARCHICAD要素の変換

階層型ARCHICAD要素

IFCスキーム関連オプション

複合構造および断面形状

ARCHICAD要素の変換

「干渉検出に参加」する形状のみをエクスポート

「干渉検出に関係」オプションがオンであるARCHICADビルディングマテリアルを含む要素のみをエクスポートします (これは[オプション]→[属性設定]→[ビルディングマテリアル]→[プロパティ]で設定します)。

このオプションを使用して、隙間などのソリッド形状を持たない複合構造要素や断面形状をエクスポートします。このようにして、(ARCHICAD IFCファイルを受け取る)設備設計者は、干渉検出なしでパイプを隙間に配置することができ、実際の形状を持つ要素部品のみが干渉検出に関係します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//ImprovedCollisionDetection.png 

干渉検出」も参照してください。

境界線をエクスポート

建築物要素の境界線の寸法をエクスポートします。

IFC製品タイプの形状をエクスポート

各製品タイプに代表的な形状を割り当てます (このオプションは「Concept Design BIM 2010」を使用する場合に必要です)。

各タイプ(IfcFurnishingElementTypeなど)には、タイプに属する要素の代表的な形状(IfcFurnishingElementなど)が使用されます。

要素の形状全体をエクスポート(開口を無視)

ドア、窓、または開口部を含む要素の形状全体をエクスポートします。例えば、窓に作成された開口を考慮せずに、ホスト壁の形状全体をエクスポートできます。

このオプションを使用するとIFCモデルを使用して正確なコスト計算を実行できます。この場合、開口部の形状は個別に考慮されます。

注記:開口部をエクスポートするには、IFCエクスポート用モデルフィルタで「IfcOpeningElement」をオンにします。通常、このボックスはデフォルトでオンに設定されています。

全ての要素に対して現在のカラー設定でBREP形状を使用する

全てのモデル要素が、BREP(境界表現)形状を使用してエクスポートされます。BREPは高精度ですが、非パラメトリック形状です。

要素は現在のARCHICADビューで表示されているカラーでエクスポートされます。これには、表現の上書き、リノベーションステータス、およびマークアップスタイルによる修正または強調表示によって定義されたカラーも含まれます。

このボックスをオンにしない場合でも、以下の4つの要素カテゴリではBREPまたはその他の変換オプションを設定できます。

ソリッド要素編集中の要素

[押出/回転]:この方法では、要素のパラメータ値(基準線または辺の厚さ、高さ、位置など)を保持できます。複合材質の仕上げ構造は、IFC標準の制限により、完全には保持できません。一部の特殊な断面は保持されません。

この形式は通常、静的分析プログラムでサポートされます。これは、静的分析プログラムでは要素のパラメータは重要ですが、特殊な切断角度(スラブの傾斜エッジなど)は重要でないためです。

[BREP]:この方法では、要素の形状をその特殊な断面/接続と一緒に最も正確に再現できます。ただし、要素のパラメータは失われ、BREP(境界表現)要素は編集不可能な要素に変換されます。この方法は、「参照モデル」ワークフローで役立ちます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//SolidElementIFC.png 

接合部を含む要素

[接合部を含まない押出/回転]:要素のエクスポート時に、優先度に基づいた交差部が生成されないため、エクスポートの処理速度が向上します。構造分析プログラム用や、要素の基準線/表面情報が十分な場合、詳細な交差部が必要でない場合には、このオプションをお勧めします。

[BREP]:要素が接合部と一緒にエクスポートされるため、形状が正確に再現されます。

2つのエクスポート方法の違いを下図に示します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//Slide18.PNG 

傾斜エッジを含むスラブ

[押出]:スラブは、元の形状に傾斜辺が含まれる場合でも、垂直辺でエクスポートされます。

[BREP]:スラブは正確な形状でエクスポートされ、スラブの傾斜辺も再現されます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//Slide20.PNG 

IFCサイト形状のエクスポートに関する注記

ARCHICAD 23から、IFCサイト形状である全ての要素がソリッド形状としてIFCにエクスポートされます。

以下の場合、ARCHICAD要素はIFCサイトと見なされます。

IFCタイプとして「IfcSite」を使用して分類した場合

サブタイプ「IFCサイト」を含むオブジェクトとして保存した場合

IFCサイト位置:

ARCHICADで測点が定義されている場合、IFCサイトエンティティの位置(座標系)を定義します (後述の「ARCHICADでの測点の使用」も参照)。

[ARCHICADプロジェクト原点]:ARCHICADプロジェクト原点付近で作業しており、国の測地系を基準として(測点を使用して)モデル座標を定義する場合に、IFCサイトエンティティをプロジェクト原点に配置します。この場合、極端なオフセットは、要素の座標の一部としてではなくほとんどがIFCファイルに保存されます。次の図を参照してください。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//SL_SO.PNG 

[ARCHICAD測点の位置]:IFCサイトエンティティを測点の位置に配置します。これを使用するのは、プロジェクト原点の遠くで作業していますが、大規模なオフセットがIFCファイルに存在しないようにする(通常、旧式のモデル)場合です。次の図を参照してください。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//SL_SP.PNG 

注記:

ARCHICADプロジェクトに測点が含まれない場合、IFCモデルのグローバル座標系の原点およびIFCサイトの位置はARCHICADプロジェクトの原点になります。

ARCHICADプロジェクトに複数の測点が含まれる(1つだけ使用することをお勧めします)場合、最初に配置された測点が使用されます (これに関する警告が表示されます)。

エクスポートビューに表示されない場合でも(非表示レイヤー上にある場合でも)、測点が考慮されます。

ARCHICADでの測点の使用

ARCHICADの測点オブジェクトを共通の基準点として使用すると、他のプログラムからのモデルの調整作業を簡素化できます。一部の国では、標準要件として、プロジェクトを定義するときに特定の基準点を使用する必要があります。

測点の位置と角度で、IFCモデルのグローバル座標系(X=0、Y=0、Z=0)を定義します。ARCHICADで、この点の位置を定義する場合、真北方向を考慮することをお勧めします(デフォルトの[プロジェクト北に追従]を使用します)。IFCエクスポートでは、このパラメータでグローバル座標系のY軸の方向を定義します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//SurveyPointObject.PNG 

注記:

ARCHICADでは、真北は[プロジェクトの北]([オプション]→[プロジェクト設定]→[プロジェクトの場所])で定義します。

測点はIFCを開くときに必ず作成されます。IFC結合の場合、モデルがインポートされ、ホストファイルの測点に整列されます。

地理のプロパティデータを割り当てるには、測点要素の参照地図ページを使用するか、IFCインポートを介して行います。IFCを介して、これらのプロパティを全てのプロジェクト参加者と共有できます。

-[測地原点]および[地図投影法]フィールドに入力する必要があります(データが必要)。

-地理参照データは、単なるプロパティデータとしてエクスポートされます。これがモデルの実際の位置に影響を与えることはありません。

-IFC 2x3経由のエクスポート:データは2つの新しいIFCプロパティセットとしてエクスポートされます。

-IFC4経由のエクスポート:新しいIFCエンティティが作成されます(IFCマッピング変換およびIFC投影CRS)。

ARCHICADの測点の詳細については、ヘルプセンターの記事を参照してください(http://helpcenter.graphisoft.com/tips/open-bim/survey-point-is-now-supported-at-ifc-importexport/)。

ARCHICADおよびRevitからのIFC場所データのマッピング

IFC[IFC]

ARCHICAD 20以降

Revit

IFCグローバル原点[IFCグローバルゲンテン]

測点

測点

IfcSiteエンティティの位置

プロジェクト原点

プロジェクト基点

階層型ARCHICAD要素

各タイプの階層要素(カーテンウォール、階段、手摺り、梁、柱)の変換オプションを選択します。

[単一要素に変換]:階層要素は単一のIFCエンティティとしてエクスポートされ、そのエンティティに全てのサブ要素の形状が含まれます。したがって、元の要素の階層特性(例:階段の場合、その全てのサブ構成要素が分離しています)は失われます。

[階層を保持]:元の要素の階層構造(サブ要素を含む)を保持します。

ARCHICADの階層要素をIFCコンテナとしてエクスポート」も参照してください。

IFCスキーム関連オプション

マテリアル保持モード(IFC2x3のみ)

このコントロールを使用して、複雑な要素を建築要素部分に分解するかどうか、および分解方法を定義します。この選択は、構成要素のマテリアル定義を保持する必要があるかどうかに応じて異なります。

以下のいずれかのマテリアル保持モードを選択します。

要素を分解しない。マテリアル保持は保証されません。

これはデフォルトのオプションです。複雑な要素(複合構造および断面形状)を分解すると、IFCの建築要素部分の数が増加するため、このモードでは、これらは分解されません。

マテリアルを保持する必要がある場合のみ分解。マテリアル定義を保持する方法が他にない場合にのみ、要素が分解されます。

全ての要素を部品に分解し、マテリアルを保持します。複雑な要素は全て部品に分解され、マテリアル保持が保証されます。

注記:

これらのマテリアル保持オプションは、IFC2x3の場合にのみ使用できます。

IFC4の場合は、下記のコントロールを使用してください(「複雑な建築物要素を部品に分割」を参照)。

複合構造および断面形状

複雑な建築物要素を部品に分割

このコントロールを使用して、複雑な要素を建築要素部分に分割します。このオプションにより、IFC4参照ビューに準拠することができます。マテリアル定義はこのオプションの影響を受けません(複雑な要素が分割されるかどうかに関係なく、IFC4はマテリアル定義を保持します)。

このオプションでは、複合構造要素と断面形状要素を、いわゆる「建築要素部分」に分割できます。このオプションにより、受信側の構造エンジニアは複合構造壁に空気層構成要素が含まれることを把握できます。

このボックスがオンの場合:

下位のツリー構造が編集可能になり、部品に分割する特定の要素タイプを選択できます (オンに設定していない要素タイプは分割されません)。

このボックスがオフの場合:複雑な要素は分割されません。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//CompositeExportNoGap.PNG 

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-23-solo-reference-guide//MultiSkinComplex.png