双方向通信でのXREFの使用

ARCHICAD 24 Solo版では利用できません

このシナリオでは、大規模プロジェクトの一部を担当していると仮定します。プロジェクトの全体(または担当に関係する部分)を受け取り、これに自分の担当部分を追加し、送り返します。この場合は、XREF(外部参照)モデルを使用することをお勧めします。このモデルを使用すれば、プロジェクトの全ての部分を確認できますが、自分に割り当てられた部分しか修正できません。

XREFモデルは、一般情報(例えば、サイトマップ)を含む「マスタ」AutoCADファイルを基準としています。

まず、この「マスタ」ファイルをARCHICADプランにXREFとしてアタッチし、プロジェクトの現在の状態を見ます。

自分のファイルを含め、詳細平面図をXREFとして追加します。ARCHICADを使用して自分の外部ファイルで修正を行います。自分のファイルだけを修正できます。

一方で、プロジェクトチームの他のメンバーも並行して各自のファイルで作業を行います。他のメンバーが加えた変更内容を受け取るには、マスタファイルを再度読み込みます。更新されたファイルには、他のチームが提示した修正が全て含まれます。

他のメンバーに自分が行った作業を見てもらいたい場合は、自分の作業をAutoCAD形式でエクスポートすることで変更内容を送ります。

XREFモデルは「マスタ」AutoCADファイルを保持します。外部参照されたファイルを送り元のソースに送り返す必要はないので、各チームメンバーは他の人の作業は修正できない状態で、各自の担当部分のみを作業します。

ARCHICADとAutoCADは本質的に異なるために、完全な双方向変換は不可能です (例えば、何かをインポートしてからエクスポートした場合、ポリラインと構造が失われます)。ただし、実際には、他のチームの元のファイルは上書きしないので、完全な双方向通信は必要なく、提案されているXREF機能を利用できます。双方向通信を利用した場合は、ファイルは決して上書きされません。他のメンバーに新しいDXF/DWGファイルを送ったとします。このファイルには、専門家が行った修正は完全には再現されていません。このような不完全さは、他のメンバーからの追加を別のXREFファイルに保管し、送り返すファイルに外部参照としてアタッチすれば避けることができます。