IFCプロジェクトマネージャーの製品タイプの使用

IFCプロジェクトマネージャーには、プロジェクトに存在する全てのIFC製品タイプおよびそれを参照する全ての要素が表示されます。プロジェクト要素をグループ化する別の方法として、IFC製品タイプがあります。

要素を製品タイプ別に表示するには、ツリーの下にある2番目のアイコンを使用して、[製品タイプ]ビュー/定義モードに切り替えます。

製品タイプに対してプロパティマッピングルールを定義できます。

この例については、「例4:IFC製品タイプによるマッピングルール」を参照してください。

IFC製品タイプの定義では、他のエンティティの特定のスタイル/タイプを共通のIFC属性およびプロパティと関連付けます。例えば、IfcWindowStyleは多数の窓(IfcWindow)で参照されるIFC製品タイプです。

IFC製品タイプエンティティは、エクスポート用変換設定のタイプマッピング定義に基づき、ARCHICAD要素に対して生成されます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/115_ifc/TypeProductsShow.png 

タイプ(IfcWallTypeなど)を選択して、IFCプロジェクトマネージャーの右側で、そのIFCデータを確認します。作成するIFC製品タイプのIFCデータは、デフォルトでは編集できません。データはイタリック体のグレーの印字で表示され、右側のIFCデータの全てがグレー表示になります。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/115_ifc/TypeProductGrey.png 

IFC製品タイプの編集

IFC製品タイプを編集したい場合があります。次に例を示します。

名称属性の変更

未設定の属性または標準プロパティの値の設定

既存のプロパティデータの修正

新規のカスタムプロパティまたは分類参照の作成

カスタムIFCプロパティの新規作成」を参照してください。

IFC製品タイプを編集するには、まず初めに編集できるよう設定します。次に[編集/新規タイプ]ボタンをクリックします。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/115_ifc/EditNewType.png 

右側の属性/プロパティで必要な修正を行います。

IFC製品タイプ定義の変更 - サブタイプ

一部のARCHICAD要素では、特定のIFC製品タイプの定義が明確でない場合があります(特に設備要素(IfcDistributionElement))。

MEP Modelerで定義したパイプ要素をIfcFlowSegmentとして分類している場合、 プログラムは自動的にIfcFlowSegmentTypeのサブタイプを選択します(IfcPipeSegmentTypeなど)。

これをIfcFlowSegmentTypeの別のサブタイプ(IfcDuctSegmentTypeなど)に変更するには、以下の手順を実行します。

1.「編集/新規タイプ」ボタンを使用して、IFC製品タイプを編集可能に設定します。

2.「製品タイプを変更」ドロップダウンメニューを使用します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/115_ifc/IFCPipeType.png 

複数のIFC製品タイプを1つにまとめる

複数のIFC製品タイプエンティティを単一のIFC製品タイプにまとめることができます。これは、ドア/窓を除く、全ての要素タイプに応用できます(下記を参照)。

例えば、厚みの異なる2種類のコンクリートスラブがあるとします。厚みはスラブにとって重要なプロパティなので、デフォルトでは、2種類の異なるIFC製品タイプ(IfcSlabType)として分類されます。ただし、「コンクリートスラブ」と名付けた新規の単一のタイプに合成する場合、

1.いずれかのタイプフォルダを選択し、「編集/新規タイプ」ボタンを使用して編集可能に設定します。

2.その他のタイプフォルダからIfcSlabを選択し、1番目のタイプフォルダにドラッグします。

3.2つの要素を含むタイプフォルダの名称属性を「コンクリートスラブ」に変更します(下図参照)。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/115_ifc/IFCNewSlabs.png 

ドアと窓のIFC製品タイプの合成

ドアまたは窓の合成は、上記のものより複雑なものとなります。これは主要なパラメータの中にはGDLデータで作成されたものがあり、要素を合成した際に修正されないためです。

そのようなパラメータは、OperationType属性およびパネルとライニングの属性です。全て同一のデータ(例、サイズ、パネルタイプ)をもつが、オペレーションタイプが異なる2枚のドアがあるとします(右に開くドアと左に開くドア)。この2枚のドアは、異なる2種類のIFC製品タイプとして分類されます。2種類のタイプは、同じ名称をもちますが、IFC属性「OperationType」は異なります。

2枚のドアを両方とも同じIFC製品タイプにするには、いずれか一方のドアを選択し、もう一方(2番目)のタイプに重ねます。

結果として、共通の新規タイプが作成されます。このタイプには、2番目のタイプの全てのデータ(名称属性、プロパティ、分類参照など)が使用されます。この新規に作成された共通タイプは、エクスポートでき、また両方のドアに割り当てられています。共通タイプの名称は変更でき、データを修正することができます。

その一方で、2種類の元のタイプは、いわゆる「リンクされたタイプ」として残ります。これらには、生成された、2枚のドア間で異なるデータ(この例では、OperationType属性)のみがリンクされます。言い換えると、どちらのドアも一つのタイプに属すことになり、このタイプは両方のドアが共通とするデータの全てをもちますが、その一方で、それぞれのドアは互いに異なるIFCデータを保持し、両方のドアが合成されることはありません(下図参照)。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/115_ifc/IFCCombineDoors.png 

タイプをリセット

「タイプをリセット」で編集したIFCデータは、全てオリジナルの値に戻り、新規データが削除されます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/115_ifc/ResetType.png 

編集を加えたIFC製品タイプ(IfcWallTypeなど)を選択して、これに「タイプをリセット」を適用すると、タイプの元のデータが復元され(IFCデータの修正内容は失われます)、タイプは編集できなくなります。タイプを合成した結果、タイプが新規の要素を含む場合、それらの要素は元の位置に戻ります。

別のタイプに移動した単一の要素(IfcWallなど)に「タイプをリセット」を適用すると、その要素は元の位置に戻ります。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/115_ifc/IFCResetType.png