注記: ARCHICAD 23 レギュラー版のみ
レンダリングで影を有効にするには、この設定をチェックします (これをチェックしない場合、レンダリングではシャドウは生成されません)。
下のコントロールを使用して、影品質を定義できます。
•[光源設定による]を使用すると、配置された各光源オブジェクトの[影]の設定([ランプ設定]の[光源パラメータ]ページで定義)が、このシーンで有効になります (「影」も参照)。
光源設定を使用しない場合、以下の3つの設定を使用して影の品質を制御します。
注記:以下の3つのパラメータは、標準レンダリングを使用する場合にのみ使用します。物理レンダリングモードでは効果はありません。
•最小サンプル[サイショウサンプル]
•最大サンプル
•計算精度
サンプル数が増えると、それだけ均質性が高まり(鮮明になり)、レンダリングに必要な時間が長くなります。一方、サンプル数が減ると、レンダリングに必要な時間が短くなります。
[最小サンプル数]と[最大サンプル数]を使用すると、必要に応じて、多数または少数のサンプルを設定できます(両者間の補間も可能)。
最大サンプル数でシーンをレンダリングすることも可能ですが、シーンには最小限のサンプルしか必要のない部分もあり、そのようなシーンのレンダリングにも多くの時間が必要になるため、これは合理的ではありません。
[計算精度]の設定では、最良の結果を得るために、サンプルの個数とその割り当て方法を指定します。最も重要な領域では、[最大サンプル数]を最高値に設定します。
[計算精度]に高い値を設定すると、多くのサンプルが使用されるため、重要な領域に非常に効果的です。重要度の低い領域には、[最小サンプル数]の値が適用されます。
[最小サンプル数]と[最大サンプル数]が同じ値の場合、精度には効果がありません。
シーンの設定を最適化するには、以下の手順を実行します。
1.シーンの重要な領域(不鮮明な領域)を特定します。
2.[最小サンプル数]と[最大サンプル数]を同じ値に設定し、[矩形選択の領域をレンダリング]を使用してシーンをレンダリングします。
3.良好な結果が得られるまで、[最小サンプル数]と[最大サンプル数]の値を均等に増やしていきます。
4.[最小サンプル数]の値を[最大サンプル数]の25%に下げ、[計算精度]を50%に設定します。
5.最後に、満足な結果が得られるまで、[計算精度]設定を上げます。
また、以下の点にも注意してください。
•[最大サンプル数]と[計算精度]の値を上げると、品質を最も向上させることができます。[計算精度]を100%に設定しても、[最大サンプル数]に非常に低い値を設定すると、良好な結果は得られません。
•3つのどの設定値を上げても、それに応じてレンダリング時間が増加します。
[影の計算回数]の動作は[鏡面反射の計算回数]と似ています。別のオブジェクトのシャドウの表面上に点が存在する場合、このオプションでは追加の影光線を使用して、オブジェクト表面から光源の方向に送るシャドウを確認します。
[影の計算回数]の設定では、表示する影光線の計算に使用する影の計算回数を定義します。例えば、この値を2に設定すると、反射光線、透過光線、および屈折光線のシャドウは計算されません。
以下に、[影の計算回数]の値をそれぞれ2、4、8に設定したレンダリングの例を示します。