BIMcloudの主な機能

BIMcloudは、以下で構成されています:

BIMcloud Manager:BIMcloudの管理機能

BIMcloud Server:BIMcloudのモデル処理コンポーネント。1つ以上のBIMcloud Serverを同じコンピュータまたは別々のコンピュータにインストール可能

BIMcloud Delta Cache:ARCHICADクライアントとBIMcloud Server間のデータ転送を最適化するオプションコンポーネント

ブラウザベースの管理インターフェイス

BIMcloud Managerはブラウザベースの管理インターフェイスであり、BIMcloudの各機能を制御します。このツールは、WindowsやMacなどの主要OSで専用ソフトをインストールする必要はありません。コンピュータのWebブラウザを起動し、BIMcloudのアドレスを入力してユーザーディレクトリからインポートした認証情報によってログインします。このソリューションでは、デスクトップコンピュータやノートPCも必要ありません。インターネットアクセスが可能なタブレットPCや携帯電話で機器のパラメータに合わせて画面表示を調節して、このインターフェイスを利用できます。

サーバーマネージャの他に、通常のユーザーもこのインターフェイスにアクセスしてプロジェクトの状態を確認したり、プロジェクトの[アクティビティ]リストにアクセスしたり、個人的なパラメータ(パスワードなど)を変更できます。ただし、当然のことながら、適切なアクセス権があるBIMcloudリソースにしかアクセスできません。

フォルダベースでプロジェクトを整理

 注記:BIMcloud Basic上ではフォルダ構造が単一レベルに制限されています。

プロジェクト管理インターフェイスで、プロジェクト用やサーバー用のフォルダを作成できます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/bimcloud-help/10_bimcloudfeatureoverview/ProjectFolderFeature.png 

多くのプロジェクトを抱える大企業では、フォルダを論理階層化してプロジェクトを整理できます。フォルダ階層の作り方は、企業の戦略次第です。スタジオ、オフィス、プロジェクトタイプ、所有者、設計担当者などに基づいてフォルダ階層を設定します。フォルダで整理することにより、複数のまったく異なる事業単位を同じBIMcloudに設定することもできます。職責に基づいてこれらのフォルダの表示を制御できます。

特殊なタイプのフォルダであるBIMcloudプロジェクトはフォルダのようなコンテナであり、BIMcloud Managerの[プロジェクト]ページで作成します。BIMcloudプロジェクトを使用して、チームワークプロジェクト、あらゆる形式のファイル、サブフォルダを1か所に保存してください。BIMcloudプロジェクトは通常のフォルダとは異なり、ユーザーの固有のチームをプロジェクトやサブ項目に割り当てることができます。

注記:BIMcloudプロジェクトは、BIMcloud Basicでは使用できません。

フォルダで整理できる内容は、プロジェクトに限りません。マネージャは、フォルダ階層を使用して、バックアップ戦略とアクセス権をすばやく変更できます。これは、フォルダ階層内の下位レベルのフォルダと項目が、これらのパラメータを上位レベルから継承するためです。フォルダのバックアップ設定を変更すると、そのフォルダ内の全てのプロジェクトと全てのサブフォルダのバックアップ設定が即座に変更されます。何らかの理由で、特定のプロジェクトで独自のバックアップ設定が必要な場合は、システム全体の継承に影響を与えることなくバックアップ設定を簡単にカスタマイズできます。

フォルダは、BIMcloud Serverの整理にも役立ちます(例えば、特定のオフィスに配置された全てのBIMcloud Serverを1つのフォルダにまとめることができます)。BIMcloud Serverの設定は、プロジェクトとまったく同じようにフォルダ階層内で継承されます。

標準化されたセキュアな通信

BIMcloudの全ての構成要素は、標準的なhttp(またはhttps)プロトコルを使用して通信を行います。httpプロトコルは、IT業界で広く普及し受け入れられているプロトコルです。大多数の企業のネットワークインフラは既にこのプロトコルに十分対応しており、さらに投資する必要がありません。

httpsプロトコルは信頼度の高い安全な通信チャネルであり、オンラインバンキングシステムやほとんどのオンライン電子メールアプリケーションで使用されています。企業の既存の認証情報を活用することにより、BIMcloudではセキュアなチャネルを通じて通信を行うことができ、第三者による機密データへのアクセスを防止して遠隔地から作業を行えます。

複数のBIMcloud Server

注記:BIMcloud Basicではご利用になれません。

BIMcloudでは、ブラウザベースのインターフェイスであるBIMcloud Managerによって、BIMcloud Server、BIMcloud Delta Cache、ARCHICADクライアントを集中的に管理します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/bimcloud-help/10_bimcloudfeatureoverview/ServerArchitectureFeature.png 

複数のBIMcloud Serverが1つのBIMcloudで動作可能

プロジェクトの場所の移動記録を保持

定義された役割とともに、ユーザーリストを単一の統合された状態で保持

チームワークユーザーは、BIMcloudによってワークフローをシームレスにして、目的のチームワークプロジェクトに参加したり、それを開いたりすることができます。BIMcloud Managerによって、使用するBIMcloud Serverのプロジェクトに自動で正確に転送され、ユーザーが操作を行わなくても自動的に接続が確立されます。サーバー管理者がプロジェクトを他のBIMcloud Serverに移動した場合、ユーザーはそのBIMcloudにサインインしなくても、中断することなく作業を行えます。

サーバーページ」を参照してください。

効率的なユーザー管理、ユーザーグループ

注記:BIMcloud Basicではご利用になれません。

BIMcloudでは、国際的に標準化されたLDAPプロトコルを使用して、BIMcloudのユーザー管理と会社に既存の企業内ユーザーディレクトリを統合します。

多くの従業員を抱える大企業では、一般的にユーザーディレクトリサービスを使用しています。BIMcloudでは、他のソフトウェア(電子メールサーバーやイントラネットなど)と同様にこのユーザーディレクトリにアクセスでき、同時に複数のユーザーディレクトリにも接続できます。また、BIMcloud Managerにユーザーディレクトリグループを複製することもできます。必要に応じてアドホックユーザーグループを作成することもできます。

ユーザーは、会社のコンピュータにログインするのと同じログイン名とパスワードを使用してチームワークプロジェクトに参加します。これにより、会社のユーザーリストの維持管理を大幅に簡略化できます。BIMcloud Manager - [LDAP]パネル」を参照してください。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/bimcloud-help/10_bimcloudfeatureoverview/LDAPFeature.png 

細かいアクセス権の管理

注記:BIMcloud Basicではご利用になれません。

BIMcloudでは、BIMcloudの全てのリソース(ユーザー、役割、ライブラリなど)に対してユーザーのアクセス権を調整できます。

遠く離れた各地にオフィスを持つ大企業では、サーバーマネージャの権限レベルが異なる複数のユーザーが作業を行う場合があります。BIMcloudでは、非常に精度の高いレベルまでアクセス権の設定を行うことができます。例えば、サーバーマネージャのアクセス権限を、管理が必要なユーザーのみに制限できます。同様に、サーバーマネージャのハードウェア機能(再起動など)の管理権限を、特定のServer/Moduleに制限できます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/bimcloud-help/10_bimcloudfeatureoverview/GroupInheritFeature.png 

サブコントラクタもBIMcloudでの作業が可能な場合は、BIMcloudの他のプロジェクトやユーザー、設定が表示されないよう、アクセスを特定のプロジェクトに制限できます。

アクセスパネル」を参照してください。

多言語サポート

BIMcloud Managerインターフェイスの言語は、インターフェイスの右上隅に配置されている言語ポップアップですぐに変更できます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/bimcloud-help/10_bimcloudfeatureoverview/LanguageFeature.png   https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/bimcloud-help/10_bimcloudfeatureoverview/SelectLanguage.png

世界各国に複数のオフィスをもつ企業では、多くの場合オフィスごとに現地の言語を使用します。BIMcloud Managerがホストされる本社の言語を押し付けられることなく、BIMcloud Managerにログインした現地オフィスのユーザーは使用言語を変更できます。この変更が会社内の他のユーザーに影響を及ぼすことはありません。また、BIMcloud Managerに対して設定や変更が行われることはありません。

BIMcloud Delta Cache

注記:BIMcloud Basicではご利用になれません。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/bimcloud-help/10_bimcloudfeatureoverview/ProxyFeature.png 

同じ場所にある複数のARCHICADクライアントで作業が行われ、プロジェクトは遠隔地のBIMcloud Serverにホストされている場合、各クライアントでそれぞれ1回としても同じデータが複数回ダウンロードされます。この余剰な作業によりサーバーの負荷が増大し、使用可能な帯域幅が減少します。

BIMcloud Delta Cache コンポーネントは、クライアント側でデータをキャッシュすることにより、ARCHICADクライアントとBIMcloud Server間のデータ転送を最適化します。一度ARCHICADクライアントでプロジェクトの一部をダウンロードすると、BIMcloud Delta Cacheによってデータがローカルにキャッシュされ、そのデータが同じデータを要求する次のARCHICADクライアントに対して提供されます。

パフォーマンスの改善

注記:BIMcloud Basicではご利用になれません。

BIMcloud Managerは、1つのインターフェイスから複数の個別のサーバーに接続できます。管理者は、これらのサーバーコンピュータを追加することにより、手動でプロジェクトの負荷を複数のコンピュータに分散させ、ユーザーの作業に影響を与えることなくサーバーのパフォーマンスを最適化できます。