干渉検出

この機能を使用して、モデル内の3D要素間の干渉を特定します。干渉は、2つ以上の要素が物理的に交差する場合に発生します。

干渉検出は、要素の2つのグループ間の干渉をチェックすることによって機能します。グループは、ユーザーが選択した基準によって定義されます。

干渉検出を実行する例:

構造とMEP要素との間 (MEP要素は、ホットリンクまたは結合された外部MEP IFCファイルから取得したり、ARCHICAD内でモデル化することができます)

コンクリートと鉄骨組み立て要素との間

(Uniclass、OmniClass、UniFormatまたはその他の分類システムにより)異なる製品/要素タイプとして分類された要素間

避難経路や障害者用通路の天井高の空間の確認

干渉検出は平面図と3Dウィンドウからのみ使用可能です。

以下の順に選択してアクセスします。

[デザイン]→[モデルチェック]→[干渉検出]

または、モデルチェックレポートから[干渉検出]アイコンをクリックします。

このセクションのトピック

干渉の把握

干渉検出の実行

干渉グループの定義

体積/表面積の許容値の設定

例:体積/表面積の許容値による干渉検出

例:天井高の干渉確認

干渉検出からのビルディングマテリアルの適用免除

干渉の把握

表示レイヤー上の要素のみが考慮されます

接触しているだけの要素は干渉ではありません

ソリッド編集および優先度ベースの接続はモデルで解決済みのため、干渉とはみなされません

3D切断面は無視されます(切断面に関係なく、モデル全体が考慮されます)

干渉部分の体積/表面積の許容値を定義できます。干渉部分の体積/表面積が定義した許容値を超過していない場合、干渉とみなされません。

体積/表面積の許容値の設定」を参照してください。

ビルディングマテリアルのステータス(「干渉検出に参加」プロパティ)が考慮されます。

干渉検出からのビルディングマテリアルの適用免除」を参照してください。

干渉検出の実行

1.平面図または3Dウィンドウに移動します。

2.[デザイン]→[モデルチェック]→[干渉検出]に移動します。

3.ダイアログボックスで、チェックする3D要素の2つのグループの基準を定義します。

いずれかの要素が選択されている場合、干渉検出では、選択された要素のみがチェックされます! 現在の選択項目のフィードバックについては、ダイアログの上部を参照してください。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/CollisionDetection1.png    https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/CollisionSelected.png

詳細は「干渉グループの定義」を参照してください。

4.必要に応じて、表面積/体積の許容値を設定します。

詳細は「体積/表面積の許容値の設定」を参照してください。

5.[確認] を押して、干渉検出を実行します。

6.モデルチェックレポートが開き、結果が表示されます。干渉タイプの問題が、レポートに一覧表示されます。[情報]をクリックして、干渉の数を確認します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/ModelCheckCollision.png 

モデルチェックレポートに表示されている他の問題と同様に、モデルの関連要素を表示して案件を作成できます。

モデルチェックレポート」を参照してください。

干渉グループの定義

グループ1とグループ2で、基準インターフェイスを使用して干渉グループを定義します。

全ての要素タイプ間の干渉をチェックするには、両方のグループで同じ基準を使用します。

3D要素とMEP要素との間の干渉のみをチェックするには、グループの1つをMEPとして分類された要素に限定します。

保存された条件セットを使用して干渉グループを定義するには、[条件セット名]の矢印をクリックして、プロジェクトの条件セットを一覧表示します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/CriteriaSetsCollision.png 

ここで条件セットを選択すると、その内容によって干渉グループの現在の条件が上書きされます。

一覧表示された条件セットは、セットに干渉検出に適用されない条件(2D要素タイプやIFCプロパティなど)が含まれている場合、無効になることがあります。

事前定義済みの条件設定」も参照してください。

[追加]をクリックしてダイアログを開き、グループを制限するプロパティとパラメータを選択します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/AddParameters.png 

体積/表面積の許容値の設定

必要に応じて、要素の干渉部分の体積/表面積の許容値を定義することができます。

要素の干渉部分の体積/表面積がこの許容値を超過した場合、干渉とみなされます。

注記:この単位には、プロジェクトの作業単位([オプション]→[プロジェクト設定])が使用されます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/TolerancesSurface.png 

体積の許容値

干渉検出では、常に要素の干渉部分の体積を基準として干渉を検出します。

必要に応じて、体積の許容値を設定できます。2つの要素の干渉部分の体積がこの許容値を超過した場合、それらの要素は干渉として処理されます。

表面積による干渉の確認

干渉検出機能では、その他のオプションとして、干渉部分の表面積を確認することもできます。表面積の確認を有効にして許容値を設定すると、干渉部分の表面積がこの表面積許容値を超過した場合、それらの要素は干渉として処理されます。

注記:表面積確認をオンにすると、2つの要素の干渉部分の体積が体積許容値を超過していない場合でも、干渉部分の表面積が表面積許容値を超過しているため、それらの要素は干渉とみなされます。以下の例を参照してください。

例:体積/表面積の許容値による干渉検出

以下に示す許容値設定を使用して干渉検出を実行します。

以下の2つの立方体の体積は、いずれも1立方メートルです。これらは少しだけ干渉しており、重なった部分の体積はごくわずかですが(体積の許容値は超過していません)、重なった部分の表面積は大きく、表面積の許容値を超過しています。したがって、干渉検出では、これらの2つの要素は干渉とみなされます。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/CollidingSurfaceArea.png 

干渉する2つの要素(干渉部分の表面積に基づく)

例:天井高の干渉確認

このモデルの3Dビューで、天井高の干渉を確認します。

注記:天井高の表示は、[ドキュメント]→[モデル表示]→[モデル表示オプション]([階段オプション])でオンに設定します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/Headroom3D.png 

1.[デザイン]→[モデルチェック]→[干渉検出]に移動します。

2.ダイアログボックスで干渉条件を定義します。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/HeadroomCollisionDialog.png 

[グループ1]:全ての3D要素

[グループ2]:階段(階段モデルの天井高部分を考慮します)

3.[確認] を押して、干渉検出を実行します。

4.モデルチェックレポートが開き、結果が表示されます。ここで、各結果について、モデルの関連要素を表示し、必要に応じて案件を作成できます。

モデルチェックレポート」を参照してください。

干渉検出からのビルディングマテリアルの適用免除

干渉検出では、要素のビルディングマテリアルが考慮に入れられます。ビルディングマテリアルを干渉検出に参加するように設定するには、ビルディングマテリアルの[分類とプロパティ]パネルにある[干渉検出に参加]チェックボックスを使用します([オプション]→[属性設定]→[ビルディングマテリアル])。

このチェックボックスをオフにすると、ビルディングマテリアルは干渉検出に参加しません。

https://helpcenter.graphisoft.com/jp/wp-content/uploads/sites/3/archicad-24/080_collaboration/CollisionCheckbox.png 

例えば、MEP要素(例、ダクト)が空気層などの干渉に参加しないビルディングマテリアルに配置されている場合は、干渉と見なされません。